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20歳未満60歳以降に厚生年金に加入すると大損。

高卒で就職すると、18歳から社会保険に加入します。中卒であれば15歳から加入します。また、最近は65歳までの継続雇用が主流ですから、65歳まで社会保険に加入します。今後は生涯現役、1億総活躍社会になるため、定年がなくなるかもしれません。場合によっては65歳以降も社会保険に加入します。

このうち厚生年金保険に加入する期間は長い人で15歳から70歳までの55年間です。

厚生年金に加入している期間に負担した保険料は、実際に年金を受け取る際に何年で回収できるでしょうか?

現在の社会保障制度では、社会保険に加入した期間の年齢によって、支払い済み保険料を回収できる年数が違います

20歳以上60歳未満の被保険者期間は、納付した保険料を年金で回収するのに4年~11年かかります。一方、20歳未満60歳以降の被保険者期間は、納付した保険料を年金で回収するのに17年かかります。

たとえば、15歳から70歳まで社会保険に加入した場合、15歳~20歳の期間と、60歳~70歳の期間に支払った保険料のもとを取るには、17年間年金を受給しなければならないのです。

17年間年金を受給するためには、82歳まで生きなければなりません。

なせそのようなことが起きるのか?今回はその仕組みを詳しく説明します。

厚生年金保険料

会社に入社すると厚生年金の被保険者となります。厚生年金に加入するとその人は国民年金第2号被保険者になります。厚生年金の保険料率は平成27年度は17.828/1000です。厚生年金の保険料は給料から天引きされます。

例えば月収20万円の場合、厚生年金保険料は1か月あたり17,828円です。

国民年金

国民年金は強制加入ですが、自営業やフリーターなど厚生年金に加入していない人は毎月保険料を納付しなければなりません。

保険料を滞納している人は年々増加しており、40%程度の人が滞納しているといわれています。平成27年度の国民年金の保険料は毎月15,590円(年間187,080円)なので収入の少ない人は支払が大変です。

会社員などの厚生年金の被保険者については、その期間は国民年金の保険料を納付したことになります。

国民年金の支給額(1年分)は40年間保険料を納付した人が満額(780,900円×改定率)を受給できます。つまり1か月分の保険料に対する国民年金の受給額は1,625円となります。

一般的に国民年金の受給額は少ないため、国民年金のみ受給しても生活できないといわれています。国民年金の受給額は満額受給したとしても毎月65,000円なので、家賃や光熱費を支払うと都市部での生活は無理です。地域によっては生活保護を受給できます。

国民年金保険料は毎月16,000円程度を40年間納付しますが、納付額に対する支給額はどうなっているのでしょうか?実は支払った保険料を国民年金給付として回収する期間は約8年です。つまり、73歳以降の年金は税金から支払われていると考えることができます。そう考えると、いまの社会保障制度の維持は無理があると思われます。

厚生年金

厚生年金の受給額は少々複雑ですが下の式を用います。

平均標準報酬額×5.481/1000×被保険者期間の月数

平均標準報酬額はおおよそ、その人の年収の1/12(月収)と考えてください。

例えば年収240万円の人は平均標準報酬額が20万円となります。

1か月分の被保険者期間に対する厚生年金の受給額(1か月分)は1,045円となります。

なぜ20歳未満60歳以降に厚生年金に加入すると、納付した保険料を年金で回収するのに17年もかかるのか

18歳未満、60歳以上の厚生年金被保険者期間は、原則として国民年金保険料納付済みの期間にならないのです。つまり厚生年金の保険料を納付しても、その納付した期間に対する国民年金はの受給額は0円なのです。

下の表は保険料納付額に対する年金の受給額をまとめたものです。

a b c d e f
平均標準報酬額
(月収)
厚生年金保険料
(1か月分)
国民年金支給額
(1か月分)
厚生年金支給額
(1か月分)
回収年数
(20~60)
b/(c+d)
回収年数
(15~20 60~70)
b/d
100,000 8,914 1,625 522 4.15 17.08
120,000 10,697 1,625 627 4.75 17.06
140,000 12,480 1,625 731 5.30 17.07
160,000 14,262 1,625 836 5.80 17.06
180,000 16,045 1,625 940 6.26 17.07
200,000 17,828 1,625 1,045 6.68 17.06
240,000 21,394 1,625 1,254 7.43 17.06
280,000 24,959 1,625 1,463 8.08 17.06
320,000 28,525 1,625 1,671 8.65 17.07
360,000 32,090 1,625 1,880 9.16 17.07
400,000 35,656 1,625 2,089 9.60 17.07
450,000 40,113 1,625 2,351 10.09 17.06
500,000 44,570 1,625 2,612 10.52 17.06
550,000 49,027 1,625 2,873 10.90 17.06
600,000 53,484 1,625 3,134 11.24 17.07
650,000 57,941 1,625 3,395 11.54 17.07
700,000 62,398 1,625 3,656 11.82 17.07
750,000 66,855 1,625 3,918 12.06 17.06

例えば平均標準報酬20万円(年収約240万円)の人は、

1か月厚生年金保険料(b):17,828円

1か月の厚生年金保険料に対する国民年金支給額(c):1,625円

1か月の厚生年金保険料に対する厚生年金支給額(d):1,045円

厚生年金の被保険者期間が20歳以上60歳未満のとき

納付した保険料を国民年金と厚生年金で回収できる年数(e):6.68年

厚生年金の被保険者期間が20歳未満60歳以上のとき

納付した保険料を厚生年金で回収できる年数(f):17.07年

納付した保険料を回収するのに2倍以上の期間がかかります。

考察

20歳以上、60歳未満の期間は低所得者ほど回収できる年数が少なくなります。

自営業などの国民年金第1号被保険者は収入にかかわらず保険料が一定なのに対し、厚生年金の被保険者は低所得者がある程度優遇される仕組みになっています。

65歳以降は在職老齢年金の制度により、年金が停止されることもあるので、所得の多い人はさらに損をする可能性が高いです。

まとめ

60歳以降にフルタイムで働くときは、国民年金の算定基礎に入らないのでよく検討すること。

20歳以上60歳未満の期間は低所得者ほど優遇される仕組みになっているので、手取りが少なくなっても、社会保険に加入したほうがいい。

今後の政策として定年の引き上げなど、高齢者の雇用促進を進めるのであれば、制度改正が必要かと思われます。

現状の制度では高齢者を支える現役世代が働く意欲を失っていくことになりかねません。