徹底レビュー!シャープ ブルーレイレコーダー BD-W1700
2016年3月、7年間使用したパナソニックのDVDレコーダーが壊れたので、新しいブルーレイレコーダーに買い換えました
。検討した結果、購入した機種は、シャープ 「AQUOSブルーレイ BD-W1700」です。当機種を購入当時、すでに後継機種の「AQUOSブルーレイBD-W1800」が販売されていましたが、発売日が半年違うだけで、機能的に差がないため、安く手に入る「AQUOSブルーレイ BD-W1700」を購入しました。
シャープブルーレイレコーダー、「AQUOSブルーレイ BD-W1700」の競合機種としては、パナソニック「ブルーレイディーガ DMR-BRW1010」、東芝「REGZAブルーレイ DBR-T650」、SONY「BDZ-EW1200」があります。
シャープブルーレイレコーダー、「AQUOSブルーレイ BD-W1700」の購入から1年経過し、私が購入した機種から3回のモデルチェンジが行われています。古い順に「AQUOSブルーレイ BD-W1700」⇒「AQUOSブルーレイBD-W1800」⇒「AQUOSブルーレイBD-NW1000」⇒「AQUOSブルーレイBD-NW1100」となっています。半年ごとにモデルチェンジされ、モデルチェンジごとに新しい機能が追加されていますが、それほど大きな進化はないようです。
最新のシャープのブルーレイレコーダーの製品としては、安い順からシングルチューナーの「AQUOSブルーレイ BD-NS580」、ダブルチューナーの「AQUOSブルーレイ BD-NW580」「AQUOSブルーレイ BD-NW1100」、「AQUOSブルーレイ BD-NW2100」トリプルチューナーと4K対応の「AQUOSブルーレイ BD-UT1100」「AQUOSブルーレイ BD-UT2100」「AQUOSブルーレイ BD-UT3100」があります。その他色違いの「AQUOSブルーレイ BD-WW1100」があります。
私は、シャープブルーレイレコーダー「AQUOSブルーレイ BD-W1700」を1年間使用してきましたが、不満な点が多く、友達や家族におすすめできません。
この記事では、シャープブルーレイレコーダー「AQUOSブルーレイ BD-W1700」の便利な機能や、不満なことをレビューします。
もくじ
- ブルーレイレコーダー選定のポイント
- AQUOSブルーレイ BD-W1700の便利機能
- 録画した番組をスマホ等で視聴する方法
- AQUOSブルーレイ BD-W1700の不便な点
- まとめ
- AQUOSブルーレイ BD-W1700の外観写真
ブルーレイレコーダー選定のポイント
以下は私が考える、ブルーレイレコーダーの選定基準です。最低限下記のような機能がないと不満を感じるのではないかと思います。
- 2番組録画
- HDD容量が1TB以上
- 無線LAN内蔵
☆2番組録画
ブルーレイレコーダーを選定する基準として、最低2番組同時録画がほしいです。チャンネルの多い地域に住んでいて、ドラマを見る人は3番組同時録画が必要かと思います。
現在市販されているブルーレイレコーダーは1~6個のチューナーを搭載しており、複数の番組を同時に録画できます。2~3番組を同時録画できるブルーレイレコーダーは、コストパフォーマンスが高く、売れ筋のようです。
チューナーが一つ増えると価格が5,000円ほど高くなります。費用に見合った効果があるかどうかが選定のポイントとなります。
☆HDD容量が1TB以上
HDD容量は1TBあれば十分かと思います。1TBあれば、標準画質で約100時間の録画が可能です。画質を落として5倍程度で録画すると、約500時間の録画が可能です。1日2時間視聴したとすると、1か月間に60時間しか見られませんので500時間あれば十分と考えます。いざとなれば、外付けHDDの増設ができます。
HDD容量が1TBと2TBの価格の違いは5,000円程度なので、余裕があれば2TBを選べばよいでしょう。
☆無線LAN内蔵
下位機種のブルーレイレコーダーは無線LANを内蔵していません。無線LAN機能があっても、別売りの部品を購入しなければならない場合がありますので、購入前に確認する必要があります。
無線LANがあると、ホームネットワーク上の動画を見ることができたり、録画した番組をスマホなどで視聴できたり、ファームウエアのアップデートが簡単にでき、便利です。
AQUOSブルーレイ BD-W1700の便利機能
- ドラ丸予約録画
- 新・見どころポップアップ
- 番組内容まるわかり
- スマートフォンでの視聴
- その他基本機能
☆ドラ丸予約録画
AQUOSブルーレイ BD-W1700の「ドラ丸」予約録画はドラマが好きな人にはとても役に立つ機能です。新作のドラマを自動的に4週間分録画し、保存します。時間があるときにまとめて視聴できるので便利です。また、自動的に録画されるため、後で興味をもったドラマの第4話までは、見逃さずに視聴できます。
録画したドラマはリスト表示されます。きらいなドラマは一気に削除できるため、消す作業も楽ちんです。新作ドラマが始まってから4週間全く視聴しないときは自動的に削除されます。
5週目が録画されるときは1週目の録画分が削除されるため、つねに4週分が保存されることになります。あとで設定することにより全話を残すということもできます。
☆新・見どころポップアップ
録画した番組で、好きなシーンを繰り返し見たいときに役に立つ機能が、「新・見どころポップアップ」です。例えば、スポーツ中継の得点シーンなどを早送りせずに探すことができます。
リモコンの「(ポップアップ)メニュー」ボタンを押せば、録画番組を約5分ごとに子画面表示されます。早送りしなくても中身が簡単にわかるので、見たいシーンからすぐに再生できます。
☆番組内容まるわかり
例えば保存した録画番組が多くなると、番組タイトルだけではどんな内容だったのかわかりません。「番組内容まるわかり」を使えば、再生しなくても、目的の番組を探すことができます。
録画リストでリモコンの「画面表示」ボタンを押せば、番組の内容を24個の子画面でパッと一覧表示できます。長時間の番組でも、すばやく内容をチェックできて便利です。
☆スマートフォンで録画した番組の視聴
AQUOSブルーレイ BD-W1700を、ホームネットワークに接続することにより、録画した番組をスマホやタブレットで視聴することができます。専用アプリを使えば、外出先でも視聴できます。
例えば、お風呂や寝室など、無線LANの電波の届く範囲であればどこでも視聴できます。スマホやタブレットよりもパナソニックの「プライベートビエラ」のほうが快適に使えそうです。
タブレットやスマホの場合は、DTCP-IPに対応した再生アプリが必要となり、1,000円程度かかります。
☆その他便利機能
AQUOSブルーレイ BD-W1700には30秒送り、10秒戻しのボタンがあります。CMを効率よく飛ばすことができるため、30秒送り機能は欠かせません。また、進みすぎたときに10秒程度戻せる機能も必要です。
1.5倍速の早見再生は、時間の節約に最適です。音声はわりと普通に聞こえるため、ついつい使ってしまいます。昔の機種と比べると、1.5倍速再生は、なめらかに動き、見やすいです。
「30秒送り」と「1.5倍速再生」を組み合わせると、実際の放送時間の半分以下の時間で視聴できるケースもあります。朝の報道番組などは無駄な内容が大半を占めます。2番組を録画しておいて、見たいところだけ見るといった方法で効率的な情報収集ができるのではないでしょうか。
録画した番組をスマホ等で視聴する方法
ブルーレイレコーダーに録画した番組や、現在放送中の番組をホームネットワークを利用してスマホ等で視聴することができます。ワンセグよりもきれいな画質で再生できます。
ホームネットワークの準備をしてしまえば視聴は簡単です。私がホームネットワークでAQUOSブルーレイ BD-W1700の録画番組を視聴している方法を紹介します。
☆準備するもの
- 無線LANルーター
- タブレット
- DiXiM Player(DLNA視聴アプリ)
☆AQUOSブルーレイ BD-W1700のホームネットワークを設定
①リモコンの「ホーム画面」を押し、ホームメニューを表示⇒②画面の「設定」を選んで決定⇒③「通信機能設定」-「ホームネットワーク設定」を選んで決定。⇒確認画面の「する」を選択⇒終了で設定完了。
詳しくは説明書の「ホームネットワークで楽しむ」のページに記載されています。
☆DTCP-IP対応のDLNA視聴アプリのインストール
地上デジタル放送の録画番組をホームネットワーク上で再生するには、DTCP-IP対応のDLNA視聴アプリが必要です。DLNAとは、ホームネットワーク上の動画を再生するための規格で、DTCP-IPとは、著作権保護技術のことです。Panasonicの「お風呂でジャンプリンク」もDLNA規格を使っています
富士通やシャープなどのほとんどの日本メーカーのスマホは、DTCP-IP対応のDLNA視聴アプリが標準搭載されているため、新たにインストールする必要はありません。
私が所有する富士通製タブレット「ARROWS F-01D」にはDTCP-IP対応の「DiXiM Player」がインストールされていおり、無料で使うことができます。
DTCP-IP対応ののDLNA視聴アプリを新たにインストールする場合は、有料となります。例えば「DiXiM Player」はライセンス料として毎月100円かかります。「Twonky Beam」ならば700円で購入できるため、長期間使うのであればもっとも安いアプリとなります。
☆DiXiM Playerの使い方
①「DiXiM Player」を開く
②視聴するを選ぶ
③サーバー選択画面で、「AQUOS BD BD-W1700」を選択する。
④動画種類のリストの中から、目的の番組を選択する。「録画リスト:放送番組」を選ぶと、録画した番組一覧が表示される。「ライブチューナー」を選ぶと、現在放送されている番組を視聴できる。
⑤「録画リスト:放送番組」を選択したとき、過去に録画した番組を視聴できる。
⑥「ライブチューナー」を選択したとき、現在放送中の番組を視聴できる。
⑦タブレットで視聴中の写真。
☆スマホ等でAQUOSブルーレイ BD-W1700の番組を視聴するときの制約
スマホ等でAQUOSブルーレイ BD-W1700の録画番組等を視聴するとき、接続できるのは1台のみです。複数台の接続はできません。
本体で番組視聴中や録画中もスマホ等で同時に別番組を視聴することができます。しかし、「2録画中」「1番組録画+1番組視聴中」等で本体のチューナーをすべて占有してしまうと、ホームネットワーク上でn視聴ができません。
録画番組を視聴するときにCMスキップをすることができます。しかし、バッファリングの待ち時間に10秒程度かかります。ブルーレイレコーダーで直接視聴するときと同じような感覚でスキップや早送りができないので、ストレスを感じるかもしれません。
AQUOSブルーレイ BD-W1700の不便な点
- リモコンのボタンが小さい
- テレビのリモコン操作が切り替え式
- フォルダ操作ができない
- ドラ丸で2番組を占有する
- 録画モードの変更ができない
- 東芝レグザテレビとの相性が悪い
- DVDダビングのファイナライズが困難
- つねに動作音がする
☆リモコンのボタンが小さい
AQUOSブルーレイ BD-W1700の一番の不満はリモコンです。高齢者には不向きです。
AQUOSブルーレイ BD-W1700のリモコンは、ボタン数が多く、個々のボタンが小さいです。
ボタンの数が多いと、一見多機能に見えます。しかしボタン数が多くても、それぞれのボタンがどの機能に該当するのか、覚えるのが難しく、特定のボタンしか使わないようになります。
また、ボタンが多いと、個々のボタンが小さくなり、押しづらくなります。よく使うボタンが押しづらいとストレスが溜まります。
7年間使用したパナソニックのDVDレコーダーと比較すると、上下左右の移動ボタンが硬くて押しづらいです。
7年間使用したリモコンを見ると、よく使っていたボタンが変色しているのでどのボタンをよく使用していたか一目瞭然です。よく使うボタンは「レコーダー電源」「テレビ電源」「30秒スキップ」「上下左右と決定」です。
老眼になると、テレビとリモコンを交互に見るときに焦点が合いづらく、苦労します。リモコンはブラインドタッチできる程度のボタン数にして、画面上のガイドで操作できるようにしてほしいです。
リモコンのボタンを少なくすることで操作性が向上するのは、明らかです。iPhoneの物理ボタンは電源、音量、ホームボタンの3つです。スマホがこれだけ普及したのは、ボタンが少なくなったことも理由の一つにあると思います。シャープ製品のリモコンが今後見直されることを期待します。
☆テレビのリモコン操作が切り替え式
AQUOSブルーレイ BD-W1700のリモコンは、他社のテレビを操作できるようになっています。テレビとブルーレイレコーダーの切り替えスイッチが搭載されています。
テレビの電源くらいは別につけてほしいです。例えば、録画中にテレビの電源を切るときに、いちいちテレビのリモコンに切り替えて電源ボタンを押さなければなりません。
通常時はブルーレイレコーダーの電源offボタンを押すと、テレビも連動して電源offになりますが、録画中はブルーレイレコーダーの電源を押しても電源を切ることができません。録画中にテレビ画面を消すには、リモコンをテレビに切り替えて電源ボタンを押す必要があります。
後継機種のAQUOSブルーレイ BD-NW1000からテレビの電源ボタンが追加されました。
☆フォルダ操作ができない
AQUOSブルーレイ BD-W1700にはフォルダ分けの機能がありますが、使い勝手がよくありません。録画した複数の番組を一つのフォルダにまとめるときに、複数の番組をまとめて選択することができないのです。したがって、ひとつひとつの番組メニューを開いてフォルダを指定しなければならないため、非常に時間がかかります。
後継機種のAQUOSブルーレイ BD-NW1100では「18 画面録画リスト & まと丸」というフォルダ分け機能が追加されています。緑の小さいボタンを使うので操作性は期待できません。
☆ドラ丸で2番組を占有する
AQUOSブルーレイ BD-W1700は、ドラマ4週間分を自動で録画できる「ドラ丸」が特徴となっています。ところが、「ドラ丸」により2番組を占有してしまい。自分で予約していた番組の録画を実行できないときがあります。
「ドラ丸」は、例えばNHKを除外するなど、録画する対象の放送局を特定することができますので、「ドラ丸」による2番組占有を回避できる可能性は高くなりますが、完全ではありません。
「ドラ丸」を放置すると、常時10番組以上が自動録画される状態になります。「ドラ丸」の予約リスト頻繁にチェックして、見ないものや録画時間の重複するものは消す必要があります。見たいドラマがたくさんあるときは、3番組以上の同時録画をできる「AQUOSブルーレイ BD-T1800」などを購入しましょう。
☆録画モードの変更ができない
HDD容量を空けるために、録画した番組の録画モードを「12倍」などに変更するとき、ダビング機能を使わなければなりません。ダビング中は2番組録画ができないなど、ブルーレイレコーダーの機能が制限されるため、電源OFF後のダビング予約をしようとします。
ところがダビング予約は1件しか登録できないため、複数の動画について録画モードの変更をまとめてできません。したがって、いったん録画した番組の録画モードの変更に手間がかかり、実質的に変更できないと考えたほうがいいでしょう。
☆東芝レグザとの相性が悪い
テレビは5年ほど前に購入したレグザを使用しています。これまで使用していたDVDレコーダーのパナソニック製DIGAは、電源を切るときに電源ボタンを押すと、テレビの電源も同時に切れていました。
AQUOSブルーレイ BD-W1700は、HDMI連動の設定をしているにもかかわらず、電源が連動しないときがあります。フルーレイレコーダーの電源を切るときに、テレビの電源がついたまま、真っ暗な状態になります。電源連動の問題はレコーダーではなくテレビの問題かもしれませんが、テレビとブルーレイレコーダーの組み合わせによって、電源が連動しないことがあるため、できるだけ同じメーカーのものを選択したほうがいいでしょう。
☆DVDダビングのファイナライズが困難
AQUOSブルーレイ BD-W1700で、HDDに録画した番組をダビングメニューからDVDにダビングしました。ダビングしたDVDを他のDVDプレイヤーで再生しようとしたところ、再生できませんでした。
ダビングしたDVDを他のDVDプレイヤーで再生するには「ファイナライズ」という操作が必要です。
AQUOSブルーレイ BD-W1700では「ファイナライズ」の設定が非常にわかりづらいです。標準的な操作では「ファイナライズ」が設定できないようになっています。
マニュアルを見てもわかりづらいです。機械操作に不慣れな人は「ファイナライズ」の設定が一生できないでしょう。
☆つねに動作音がする
一般的なブルーレイレコーダーにはクイック起動の機能が搭載されています。クイック起動とは、電源を入れてから起動するまでの時間を短縮するためのものです。
AQUOSブルーレイ BD-W1700はクイック起動を設定していると、予約録画の有無に関係なく、つねに動作音が聞こえます。動作音は冷却ファンかHDDの回転音と思われます。
冷却ファンが常に回転しているためブルーレイレコーダー本体の端子口や吸気口はすぐにホコリがたまります。
HDDの回転がつねに回転している状態だと、ブルーレイレコーダー本体の寿命は2~3年くらいになりそうです。
つねに動作している状態だと、消費電力もそれなりに大きいのではないでしょうか
まとめ
シャープAQUOSブルーレイ BD-W1700の便利機能は多くあります。しかし他社も似たような機能があるのでシャープAQUOSブルーレイ BD-W1700のほうが有利とは思えません。
シャープAQUOSブルーレイ BD-W1700の一番の不満はリモコンです。よく使うボタンを大きく、押しやすくして、あまり使わないボタンを格納するなど工夫してほしいです。
私はシャープAQUOSブルーレイ BD-W1700を買い替えずに壊れるまで使うつもりです。しかし、次にブルーレイレコーダー買うとしたらシャープではなくパナソニックの1TB 2チューナー ブルーレイディーガを選択するでしょう
AQUOSブルーレイ BD-W1700の外観写真
梱包状態
外観