auのガラケーを機種変更する前に検討すべきこと
auでガラケー(3Gケータイ)の同一機種を49か月以上使用していると、「ケータイ取り替えおたすけギフト」が適用されます。
auのガラケーといえば通話のみに使用するケースが多いと思います。ガラケーはスマホのように充電頻度が高くないため、寿命が長く、同じ機種を4~5年は使っているのではないかと思います。
ガラケーであっても、4~5年も使っていると電池の持ちが悪くなります。また、ガラケーの本体も傷だらけになっていることでしょう。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させると、通常2万円程度かかる機種代金が、実質0円から機種変更ができます。
この記事では、auのガラケーを機種変更するときの注意点や、検討しておくべきことをまとめます。
もくじ
「ケータイ取り替えおたすけギフト」の概要
auの3Gケータイを4年 (49ヵ月目) 以上ご利用いただいているお客さまを対象に、最新の4G LTEケータイに実質無料でお取替えできる『ケータイ取り替えおたすけギフト』をプレゼントします。
なお、ソフトバンクにも同様のキャンペーンがありますが、ソフトバンクは「ウェブ使用料」の加入が必須となっているため、auのほうが維持費を安く抑えることができます。
「ケータイ取り替えおたすけギフト」の特典内容
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の特典内容は以下の2つです
- 対象機種に機種変更する場合、本体価格の割引
- 「共通ACアダプタ03」のプレゼント
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の対象機種は、「AQUOS K SHF33」、「かんたんケータイ KYF32」、「GRATINA 4G」です。
各機種の割引価格は以下の通りです。
- GRATINA 4G:21,600円(税込)割引
- かんたんケータイ KYF32:10,800円(税込)割引
- AQUOS K SHF33:10,800円(税込)割引
auのケータイ取り替えおたすけギフトの特典の一つ目は、本体価格の割引。
例えば「GRATINA 4G」の場合、本体価格37,800円(税込)から21,600円割引され、販売価格が16,200円となります。分割購入の場合、通常は1050円/月のところ、450円/月の36回払いとなります。
「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させないとき
auの「GRATINA 4G」を機種変更するときの通常の毎月割は450円です。つまり、機種代金の実質負担額は1,050円-450円×36回=21,600円となります。
「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させたとき
auガラケーの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させたとき、「GRATINA 4G」の分割支払金が450円に対し、毎月割は450円です。つまり、機種代金の実質負担額が0円になります。
分割支払金を毎月割で相殺させるといった意味で、実質0円でauのガラケーを機種変更できるといった仕組みになっています。
ただし、本体料金が実質0円となるのは「GRATINA 4G」と「かんたんケータイ KYF32」です。「AQUOS K SHF33」は実質10,800円となります。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の適用要件
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の適用要件は以下の2つです。
- 「au STAR」会員であること
- 同一のau3Gケータイを4年 (49ヵ月目) 以上ご利用されていること
以上のような要件を満たせばauの「ケータイ取り替えおたすけギフト」は適用されます。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の適用要件を満たすことは簡単です。毎月割を適用させる必要があるので料金プランの選定には注意が必要です。
auのガラホ(4Gケータイ)で毎月割を適用させるには、「ダブル定額Z(ケータイ)」または「ダブル定額(ケータイ)」に加入する必要があります。
「ダブル定額Z(ケータイ)」は、基本契約がカケホ(ケータイ)またはスーパーカケホ(ケータイ)の場合に加入することができます。データ使用量が500KBまでの料金が0円です。データ使用量137MBを超えると上限ほ4200円を請求され、2.5GBを超えると通信速度が128kbpsに制限されます。
「ダブル定額(ケータイ)」は、基本契約がVKプラン、VKプランS、VKプランMのときに加入することができます。データ使用量が10MBまでの料金が500円です。データ使用量190.6MBを超えると上限の4200円を請求され、2GBを超えると通信速度が128kbpsに制限されます。
「ダブル定額(ケータイ)」はデータ通信がなくても500円が請求されるので、通話のみで使いたい方には不向きです。
なお、auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させると、事務手数料「3,240円(税込)」が発生します。
auの4Gケータイ料金体系
auの4Gケータイ向けの基本料金プランは「カケホ(ケータイ)」「スーパーカケホ(ケータイ)」「VKプラン」「VKプランS」「VKプランM」です。
auの「カケホ(ケータイ)」は月額2,376円(税込)で国内宛の通話が24時間定額のプランです。通話の長い人は「カケホ(ケータイ)」プランをおすすめします。
auの「スーパーカケホ(ケータイ)」は月額1,296円(税込)で5分以内国内宛の通話が24時間定額のプランです。毎月の通話の可能性が少しでもある人は「スーパーカケホ(ケータイ)プランをおすすめします。
auの「VKプラン」は、月額1,077円(税込)で1時~21時の間はau向けの通話が無料になる料金プランです。auの「VKプラン」は他社への通話と、au向け「21時~翌1時」までの通話が20円/30秒と、とても高いので、着信専用になるかと思います。
auの「VKプランS」は、月額1,077円(税込)で1,100円分(最大27分)の無料通話のついた料金プランです。毎月少しだけ通話のある人向けですが、毎月割を考慮すると「スーパーカケホ(ケータイ)」のほうが維持費が安くなります。
auの「VKプランM」は、月額1,749円(税込)で2,600円分(最大65分)の無料通話のついた料金プランです。「VKプランM」を選ぶメリットはありません。
auの「毎月割」のしくみ
auのガラケーを機種変更し、料金プランなどの要件を満たせば、3年間、「毎月割」割引を受けることができます。
例えば(2016年12月現在)auのガラケー「GRATINA 4G」の「毎月割」割引金額は機種変更の場合、450円となります。そして毎月の「利用料金」から450円が割引されます。
auの「GRATINA 4G」の本体価格は37,800円(税込)です。3年間の分割払い金額は月額1,050円(税込)です。毎月割を適用させると、ガラケー本体の分割払い分が割引されるため、本体の実質負担額が21,600円になります。
auの4Gケータイに機種変更したときの毎月割
auガラケーを機種変更したときの毎月割は機種によって異なります。下の表は、機種ごとに毎月割額を一覧表にしたものです。
一括 | 割引後 | 分割(36回) | 毎月割 | |
---|---|---|---|---|
AQUOS K SHF33 | 45360 | 35460 | 960 | 660 |
かんたんケータイ KYF32 | 32400 | 21600 | 600 | 600 |
GRATINA 4G | 37800 | 16200 | 450 | 450 |
例えば「AQUOS K SHF33」の場合、本体価格45,360円から10,800円割引され、35,460円となります。分割支払額は960円×36回となり、毎月割が660円×36回となります。したがって本体の実質負担額は300円×36回⇒10,800円となります。
「ケータイ取り替えお助けギフト」を適用させた場合、「GRATINA 4G」又は「かんたんケータイ KYF32」であれば、本体の実質負担額が無料で機種変更できます。
auの毎月割を適用させるための条件
auの4Gケータイで毎月割を適用させるには指定のデータ(パケット)定額サービスへ加入が必要です。
auの4Gケータイで加入できるデータ定額サービスは数種類ありますが、おすすめは「データ定額Z」です。「データ定額Z」使用量に応じて0円~4200円(税抜)の料金で加入できます。
auの4Gケータイでパケット通信をしてしまうと料金が高くなってしまいます。そこでLTE NETを外して、パケット通信をしないようにすることをおすすめします。
なお、「データ定額Z」は基本契約が「カケホ(ケータイ)」「スーパーカケホ(ケータイ)」の場合に加入できます。
基本契約が「VKプラン」「VKプランS」「VKプランM」の場合、「ダブル定額」の契約となってしまい、パケット通信をしていなくても最低料金の540円がかかってしまいます。
「LTE NET」の加入は任意
LTE NET(324円/月)とは、auの4Gケータイでメール(MMS)の送受信とウェブの閲覧ができるようになるサービスです。
auの4Gケータイで「LTE NET」を外せば、パケット通信が行われず、料金が格安になります。
auはすべての機種において「LTE NET」の加入は任意です。「LTE NET」を解除してもデータ定額に加入できますので毎月割も適用できます。
ところが、auホームページに設置されている「お支払い料金シミュレーション」では、なぜかガラケーの「LTE NET」が外せない仕様になっています。
auショップの端末もなぜか「LTE NET」が外せない仕様になっています。auショップの店員が4Gケータイの「LTE NET」を外せないと勘違いしている場合があるので注意が必要です。
「ケータイ取り替えおたすけギフト」の維持費
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させたときの維持費
auのガラケーの料金プランとして、「カケホ(ケータイ)」「スーパーカケホ(ケータイ)」「VKプラン」「VKプランS」の4種類を比較しています。
対象機種は「GRATINA 4G」を想定しています。その他の機種は、毎月割の金額が変わるだけです。
料金の算出は、auホームページの「月々のご利用料金シミュレーション」を参考にしています。「月々のご利用料金シミュレーション」は「LTE NET」が外せないのですが、下の表では外しています。
カケホ(ケータイ) | スーパーカケホ(ケータイ) | VKプランS、VKプラン | |
---|---|---|---|
カケホ(ケータイ) | 2200 | 1200 | 998 |
ダブル定額(Z) | 0 | 0 | 500 |
消費税 | 176 | 96 | 119 |
毎月割 | -450 | -450 | -450 |
分割支払い金 | 450 | 450 | 450 |
合計 | 2376 | 1296 | 1617 |
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」の毎月割を適用させるためには「ダブル定額Z」又は「ダブル定額」の契約が必要です。
4Gケータイの基本契約が「カケホ(ケータイ)」または「スーパーカケホ(ケータイ)」場合「データ定額Z」の料金は、0円~となります。基本契約が「VKプラン」「VKプランS」「VKプランM」の場合、「ダブル定額」の契約となってしまい、最低540円~となります。
したがって「VKプラン」「VKプランS」「VKプランM」の契約はお勧めできません。
上記すべての料金プランで機種料金が実質0円のため、機種変更前と同じ料金で維持できます。
なお、「ケータイ取り替えおたすけギフト」適用させてauのガラケーを機種変更した場合、事務手数料3,240円(税込)がかかります。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させないときの維持費
auのガラケーの料金プランとして、「カケホ(ケータイ)」「スーパーカケホ(ケータイ)」「VKプラン」「VKプランS」の4種類を比較しています。
カケホ(ケータイ) | スーパーカケホ(ケータイ) | VKプランS、VKプラン | |
---|---|---|---|
カケホ(ケータイ) | 2200 | 1200 | 998 |
ダブル定額(Z) | 0 | 0 | 500 |
消費税 | 176 | 96 | 119 |
毎月割 | -450 | -450 | -450 |
分割支払い金 | 1050 | 1050 | 1050 |
合計 | 2976 | 1896 | 2217 |
auで「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させずに機種変更をすると、毎月割が450円になります。つまり機種代金の実質負担額は21,600円となります。
「カケホ(ケータイ)」の場合3年間の月額料金が2,976円となります。「スーパーカケホ(ケータイ)」の場合、3年間の月額料金が1,896円になります。「VKプラン」「VKプランS」の場合、3年間の月額料金が2,217円になります。「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させるより割高になるため、同じ機種の利用期間が4年に近い場合は、4年になるまで待つべきでしょう。
auのガラケーから他社へ乗り換えたほうが安い?
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を利用しなければ毎月の維持費が高額になります。4年待てないときは機種変更するよりも他社へ乗り換えをおすすめします。
ソフトバンクのガラケーへ乗り換え
他社ガラケーへ乗り換えるならばソフトバンクへののりかえをおすすめします。ソフトバンクに乗り換えることにより維持費を削減できます。
ソフトバンクのiPhone SEでスマホデビューする
auガラケーからソフトバンクのiPhone SEへ乗り換えると、「スマホデビュー割」が適用され、スマホを格安で維持できます。しかも、大幅なキャッシュバック特典が期待できます。
機種代金とキャッシュバック特典を考慮した2年間の維持費は、ガラケーと格安SIMの組み合わせより安くなります。
検討してみてはいかがでしょうか?
auのガラケーから他社へ乗り換えるときの注意点
auのガラケーの契約期間は2年又は3年間で、契約満了時に自動更新されます。契約期間中に解約すると9,500円(税別)の違約金がかかります。違約金を払わずに解約するには、契約満了月の翌月から2か月以内に解約しなければなりません。
auのキャリアメールを使用している場合は他社へ乗り換えることによりメールアドレスが変わってしまいます。キャリアメールを失いたくなければ、機種変更しか方法はありません。
私はキャリアメールがなくても何も不都合がありません。キャリアメールを持つことにより、よけいな出費が必要になると考えます。
ガラケーの通信料を節約するためにキャリアメールの廃止を検討してはいかがでしょうか。
まとめ
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」は、同じ機種を48か月以上利用していれば、機種変更時に割引を受けられます。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用させると、「GRATINA 4G」または「かんたんケータイ KYF32」であれば実質0円で機種変更ができます。その他の機種は追加料金が発生します。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」を適用なければ全機種において機種代金が発生します。
同じ機種を4年間も使いたくないときは、auのガラケーからドコモへのMNPを検討しましょう。
auの「ケータイ取り替えおたすけギフト」は、4年待って機種変更することをおすすめします。